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各メディアのシリア化学兵器使用に対するスタンスVSシリア国営メディア

投稿日:2018-05-04 更新日:

 

騒動の発端は4月7日に自称人命救助団体「ホワイトヘルメット」がダマスカス北東部に位置する東グータのドーマ病院で撮影したこのビデオだ。ビデオでは子供達に水がかけられて化学兵器の毒素を洗い流しているという。

吸入器を吸わされる子供達の姿が映る。このビデオを世界の大手メディアがヘビーローテーションされ米英仏による13日の103発ミサイル攻撃へと発展する。

 

 

 

まずはシリア政府が化学兵器を使ったという論調のメディア記事を貼る↓

 

 

産経新聞 (2018年04月11日)

内戦が続くシリアで、新たな化学兵器使用の疑惑が浮上した。

多数の死者、負傷者が出ているもようだ。子供たちが巻き込まれ、有毒物質を洗い流すため裸にされて水を浴びせられ、酸素マスクをあてがわれて苦しむ様子などが伝えられた。

国際社会は化学兵器禁止条約に基づき、その拡散防止、廃絶に取り組んでいる。これに反する行為は、到底許しがたい。

化学兵器はアサド政権が空爆で使用したとみられるが、政権と後ろ盾のロシアは否定している。

 

東京新聞(4月10日)

【カイロ=奥田哲平】シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマで起きた化学兵器使用の疑いがある攻撃をめぐり、地元住民が本紙の電話取材に「たる爆弾が投下され、有毒ガスが発生したのは間違いない。人々は口から泡を吹き、目を開いたまま亡くなっていた」と証言した。しかし、関与を否定するアサド政権やロシアが同地区をほぼ奪還しており、真相究明が難航するのは必至だ。
現場に駆け付けた活動家アブハンマンさん(22)は「地下室から逃げ出した人たちが階段で力尽きていた」と振り返る。政権軍の包囲攻撃を受け続けた東グータでは、住民の多くが地下施設で避難生活を送る。「国際社会への希望は消えた。いくら証拠があっても攻撃を止められない」と嘆く。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチの集計によると、シリアでは二〇一三年八月~一八年二月に化学兵器による攻撃が八十五件発生し、五十件以上にアサド政権が関与したという。東グータでは二月下旬にも塩素ガス弾が使用された疑いがあるが、政権側は一貫して否定、反体制派の「自作自演」と主張する。
欧米は軍事攻撃も辞さない構えだが、実際の使用者を特定するのは難しい。七年に及ぶシリア内戦はアサド政権の軍事的優位が確定し、化学兵器に頼る必然性は低い。一方、七日の攻撃は東グータで唯一抵抗を続ける反体制派「イスラム軍」との交渉が決裂し、戦闘が再開されたタイミングで起きた。
反体制派の拠点だった東グータには二月下旬から政権軍が進攻し、市民千七百人以上が犠牲になったとされる。反体制派を壊滅させる強硬姿勢を示す目的で、化学兵器を使用した可能性は残る。イスラム軍は八日夜、地区外への撤退を開始しており、政権軍の完全制圧は間近に迫っている。

朝日新聞(4月19日)

シリア・アサド政権による化学兵器使用疑惑をめぐり、化学兵器禁止機関(OPCW)の現地調査の延期が続いている問題について、米国務省のナウアート報道官は19日、「ロシアがアサド政権と協力し、(調査団が)現場に近づくのを拒否している」との見方を示した。調査団が現地に入れない間に、「ロシア当局者とアサド政権が証拠隠滅を図っている」と非難した。

 

BBC(4月21日)

反政府軍はロシアとの取り決めにより4月7日には撤退していった。化学兵器に関する法的証拠が除去を試みる疑惑がある最中、外国のジャーナリストはすでにグータに到着している。

ロシアの外務大臣はOPCWの化学攻撃の現場調査の大幅な遅れを非難する声明を出した。

4月7日に何が起きた?

疑惑の化学兵器攻撃があったその日、ドーマはまだジェイシュ・アル・イスラムのグループが支配していた。東グータ地区ドーマはダマスカス近郊で最後の反政府軍の砦だった。

数千人の人々が政府軍の空爆から地下室に避難していた時、化学ガスが詰まった2つの爆弾が数時間の時差を置いて2か所で落とされたと言われている。

シリア政府は化学兵器使用を否定しているが国連とOPCWの専門家はシリア内戦では4回の化学兵器使用をシリア政府に帰結させている。

これらは反政府軍が支配していた街カンシェイクンで1年前にあったサリン神経ガスも含まれている。この攻撃で80人以上が死亡したと言われている。

CNN(4月22日)

シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマで化学兵器が使用された疑いをめぐり、現地へ派遣された化学兵器禁止機関(OPCW)の調査団は21日、1カ所で試料を採取した。
OPCWの調査団は今月7日の攻撃で化学兵器が使われたかどうかを調べるため、先週ダマスカスに到着したが、ドゥーマに入れないまま待機していた。状況を分析したうえで、再度現地入りするかどうかも含め、今後の方針を検討するという。
英当局はこの攻撃で約75人が死亡したと主張し、米当局は猛毒の神経剤サリンと塩素ガスが使われたとの見方を示した。だがシリア政権と支援国のロシアは、これを断固として否定。ロシアは英情報当局が手を貸して攻撃を偽装したと主張している。

OPCW英国代表部は16日、シリアとロシアが調査団の現地入りを妨害していると非難した。米国のワードOPCW代表は同日、ロシアが現地で不正工作をしている可能性があるとの懸念を表明したが、ロシアのラブロフ外相はこれを強く否定していた。

イギリスのタブロイドSUN紙による化学兵器使用年表要約

2012年12月-シリア政府が使用したとされる毒ガス攻撃でホムスで7人が死亡、多数が被害。
2013年8月-シリア軍が攻勢に出た後、ダマスカス近郊で化学兵器が使用され1,400人以上が殺された。
2014年9月-シリア北西部の村で塩素ガス化学兵器が連続的に同時に使用された。
2015年8月-北アレッポの反政府軍の拠点で化学兵器による攻撃があり多くが被害を受けた。2016年8月と9月-アレッポの病院職員と活動家によると塩素ガスによる攻撃があった。
2017年4月-カンシェイクンの反政府軍拠点が戦闘機による化学兵器攻撃を受け、少なくとも83人が殺された。
2018年4月‐今回

 

 

 

一方でシリア政府メディアは↓

SANA(シリア・アラブニュース・エージェンシー)(4月27日)

シリアとロシアの使節団は17人のシリア人証人をOPCW本部(オランダ、ハーグ)に連れて来てドーマでいかなる有毒物質の使用がなかったこと、そしてこの化学兵器攻撃は捏造であったことを確認した。

木曜日に開かれたこの記者会見ではドーマの化学兵器攻撃捏造ビデオに使われた証拠人達が欧米の主張はフェイクであることを証明した。

捏造ビデオに登場したハッサン・ディアブHassan Diabの父親は言う。

「我々は地下に居ました。そしてみんな病院に行くんだ、と誰かが叫ぶのが聞きました。その時テロリスト達は子供達を病院に輸送して、そこで子供達の服を脱がせて冷水をかけ始めたのです。」

11歳のハッサン・ディアブはどのようにして白い車がトンネルをくぐって子供達を病院に運んだのか事件の詳細を説明した。

ドーマの病院の医師や看護士、救急救命士を含む医療スタッフ達はドーマ市において化学兵器による症状はなかったことを強調した。

救急部署にいた医師Hassan Eyounは言う。「4月7日、病院では20人ほどの軽度~中度の呼吸器系症状を示す患者を受け入れていた。医療検査によると非通常兵器による症状はないという結果だった。」そして「患者は数時間後には解放されて死亡報告はなかった」と付け加えた。

内科医Yassir Abdul Majeedによると、2歳の子供を抱えた男が手術部署に向かって行き「この子供は毒ガスに曝された」と主張したが身体検査では化学毒の症状は見つからなかった。

Dr. Khalil al-Jaishはその日病院に入った全ての患者には神経毒に関わる症状を見せなかったが外の大量のほこりに起因する呼吸器系疾患はあったと言う。

すると突如として所謂ホワイトヘルメットのメンバーが患者達に水をかぶせ始めて場をパニック状態にした。しかし医師は一人の患者も死んではおらずみんな家に帰って行ったことを強調する。

「あのカオスの日、捏造ビデオが撮影する前に訓練を受けていないボランティア達が救急部署に連れてこられた。彼らは医療スタッフと協調することなく働き始めた。」整形外科医Moumtaz al-Hanashはパニックは化学兵器使用について叫んでいた人々によって巻き起こったと言う。

彼は病院がその日、煙と埃による呼吸疾患で苦しんでいた人々を受け入れていたが化学兵器による重大な症状を発見しなかったことを示した。

Muwaffaq al-NisreenとAhmed al-Sa’our

「掃除用のホースによって水をかけられる患者達を撮影する人達がいました。」一時間ほど撮影は続いたとAhmad Kashoeは言う。

「ホワイトヘルメット」から患者たちに水をかけるように言われたドーマ住居者Abdul Rahman Hijaziは化学兵器が使われていなかったことを肯定する。

 

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