インドでトランスジェンダー(ヒジュラ)として生きることとは

私はヨガの練習でよくインドに行きますが、ムンバイやニューデリーなどの大都市では、街中や電車の中でいわゆる「ヒジュラ=トランスジェンダー」の集団が人々にお金を乞うているシーンによく出くわします。彼ら(彼女ら?)は基本的に5~8人くらいで行動して性的マイノリティーに理解のないインド社会から集団防衛しているように見えます。

2014年、インド最高裁はヒジュラ=トランスジェンダーを第3の性=サード・ジェンダーだと認めた。同時に最高裁はヒジュラを「OBC(Other Backward Class)その他の下位クラス」として認めたのです。

https://www.dailyo.in/variety/transgender-rights-transgender-bill-2016-transphobia-gender-issues-supreme-court-obcs/story/1/26037.html

「OBC」とはインド政府がカーストを分類する時に使い、カースト制度にも属さないカースト外の不可触民=ダリットを含む、社会的、経済的、教育的な被差別階級を指す用語である。2006年の National Sample Survey Organisationの調査ではまだ国民の41%がOBC(Other Backward Class=その他下位クラス)に属している。(不可触民が16.6%、少数部族が14%(2011年国勢調査)

つまり、インドでは2014年になってようやくトランスジェンダーが差別を受けていると政府から認められ、被差別グループOBCに指定されました。

政府のOBC27%ポリシーにより、公職の27%の職員はOBCグループから採用しなくてはならないと決まっています。

 

たった2%のトランスジェンダーだけが両親と暮らす現実

Times of india8月13日によると↓↓↓↓

https://timesofindia.indiatimes.com/india/left-alone-just-2-of-trans-people-stay-with-parents/articleshow/65380226.cms

人権委員会(NHRC)とケララ・デベロップメント・ソサエティーが行った調査によると、教育の差に関わらず、92%のヒジュラ(トランスジェンダー)がなんらかの経済的活動に参加する権利を拒否された経験がある、とした。この者たちには路上で物乞いするかセックスワーカーとして働くかしか選択肢がないという。

2011年の国勢調査によると、インドには48万人のヒジュラが確認された。(実際には500~600万人いるが差別を恐れて公言しない、という説もある)

たった2%のヒジュラが両親と暮らす。ヒジュラへの差別は幼少期から始まる。ヒジュラの「ユニークなアイデンティティ」を理解できないインドの両親は、身体的精神的罰を与えることが多い、あるいは子供が身体的精神的な欠陥を抱えていると思うのだという。自分がトランスジェンダーだと自覚した子供はそれが隠し切れないレベルに達するまで隠そうとする傾向がある。

29%は学校に行ったことがない。

5.3%だけが学位を取得。

52%がクラスメイトから嫌がらせを受けた。

15%は教師から嫌がらせを受けた。

彼らはほとんどはどの政党にも属しておらず、たった3万人しか選挙登録していない。

女性と子供福祉大臣のManeka Gandhiは「トランスジェンダーの物真似」をして議会で笑いが巻き起こった。

57%が性転換手術を望んでいるが、高額な手術費用は持っていない。

18%は性的虐待された経験がある。

99%が社会からの拒絶を1回以上経験したことがある。

職業:ヒジュラの24%は  “badhais”で生計を立てる。※イベントやセレモニーでのダンスパフォーマンス等※

5%がセックスワーカーとして、10%が物乞い、13%が果物と野菜売り。5%はその他。(残り%は?原文にデータ記載なし)

2018年現在、ヒジュラが合法的に家族を持つ手段はなし。

ホテルやアパートの入居を拒否されることが多い。53%のヒジュラたちがGuru-Chela systemと呼ばれる自助コミュニティで生活している。

 

依然、インドでは同性愛は犯罪

今期モンスーン国会(夏季国会)でトランスジェンダーの人々の権利保護法案が成立することになっていたが、結局、第377節に基づく同性愛犯罪の非犯罪化など、トランスジェンダーの生活を改善する法律を制定することができなかった。前述のNHRCの報告書の通り、トランスジェンダーを取り巻く悪環境は何も変わっていない状況です。

マイコメント:インドの性的マイノリティー差別は非常に根が深いですが、存在しているだけで差別され、罰せられるという状況は、機能停止状態の憲法や現行法をただちにアクティベイトする事によって守る必要があります。それから教育も大切なのですが、狂ったことに、アメリカのいつくかの州では小学校の授業で性転換手術について選択の自由を小学生に説いたり、ゲイの「パパとパパ」を描いた絵本による教育をしています。無理くりにでもゲイを作ろうとする昨今のLGBT(Q)運動は過剰なまでもヒートアップしています。これには同性愛、性転換などを無理矢理社会に押し付けて、人類全体の意識を意図的に変えてやろう、という人口削減と性倒錯アジェンダがあり、大量に資金を投下する戦略家たちの暗躍があります。リベラル思想は基本的人権を謳った素晴らしい考え方だと思いますが、リベラル思想を悪用して全く別の政治的ゴールを目指している連中と本当の非差別マイノリティーを守ることと明確に線引きしないとまずいことになります。

 

 

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