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前回のつづき
山口薫氏は貨幣の歴史は「民間の中央銀行が発行する債務貨幣」と「国が発行する公共貨幣」の戦いの歴史だったと指摘します。
この事実は歴史の教科書からは徹底的に排除されています。
アメリカの貨幣の歴史
宗教的自由を求めてメイフラワー号に乗ってアメリカにやって来たイギリス人たちは東部13州で経済活動を始める。
しかしイギリスから持ってきたお金だけでは足りないと言う状態になった。そこでベンジャミン・フランクリンが印刷所をやっていたこともあり、
公共貨幣、大陸紙幣を発行した。これ東部13州の経済は大変盛り上がりました。
しかし、面白くない本国イギリスの銀行家たちは偽札を作ってインフレ工作を仕掛けたり、大陸紙幣の使用を禁止にしようとしたのです。
使用を禁止にされたとたんに東部13州の経済は停滞します。
そこでアメリカ人は自分たちに貨幣を印刷する権利をよこせ!とイギリスに対する独立戦争を開始しました。
歴史の教科書にはボストン茶会事件で茶に対する重税のせいで独立戦争が起きた、と嘘を教えていますが、本当は貨幣発行権を求める独立戦争だった。
アメリカが独立(1776年7月4日)を勝ち取ったに見えたが、
銀行家は20年間限定という事で、第一合衆国銀行(1791‐1811年)、そして第二合衆国銀行(1816‐1836年)という中央銀行の運営を続けます。
さらに懲りずに中央銀行延長を目指す銀行家グループに対して果敢に立ち上がったのは第7代アンドリュー・ジャクソン大統領でした。
彼は2発の銃弾を撃ち込まれて暗殺未遂に遭う。
その後、1861年勃発した南北戦争の時、資金不足解消の為にリンカーン大統領が公共貨幣を発行します。
この時リンカーンは連邦準備銀行からの利子付き債務貨幣のオファーを拒否したと言われています。
リンカーンが発行した公共貨幣は裏が緑色だったのでグリーンバックと言われました。
1865年、南北戦争が終わった直後にリンカーンは暗殺されてしまう。
1913年に100%民間の連保準備制度が設立。これにより、アメリカの民間中央銀行による「国盗り物語」は完成するのです。
その後、ケネディー大統領が登場し、大統領令11110(イレブンイレブンゼロ)を発令して公共貨幣を発行に踏み切りました。
左がケネディー大統領が発行した公共貨幣5ドル札。通称ケネディービル。一番上に「アメリカ合衆国券」と書いてある。
右が現行の5ドル札。「連邦準備券」と書いてある。
大統領令11110が発令された5か月後1963年11月22日に暗殺されてしまいます。
(余談ですがケネディーが暗殺されたダラスにある連邦準備銀行は11番目の連邦準備銀行で、アルファベットで11番目のKとも表される。つまりK(ケネディー)が11月にダラスで死ぬ、事を示唆していたとする陰謀論がある)
以後アメリカでは連邦準備銀行が発行する債務貨幣に挑戦する者が誰も出てこなかった。
2016年、トランプ大統領が電撃的に当選しました。
トランプ大統領は大統領執務室に民間中央銀行の債務貨幣をストップさせたアンドリュー・ジャクソン大統領の肖像画を掲げています。
そしてトランプタワーの執務室にはケネディー大統領の写真を掲げているといいます。
2006年殺されたイラクのフセイン大統領も独自の公共貨幣を発行しようとしたから殺された。
リビアのカダフィ大佐も金本位制のアフリカ中央銀行を設立しようとしたので殺された。
トランプに暗殺説が付き纏うのもトランプは公共貨幣を発行するのではという噂によるものです。
大手マスコミは全て債務貨幣システムの代理人ですのでトランプを徹底的に叩く理由もその辺にあるのかも知れません。
日本でも坂本龍馬が推薦して新政府の金融政策担当者を任された由利公正が公共貨幣である太政官札(だじょうかんさつ)の発行したので龍馬は暗殺された、と山口薫氏は言っています。太政官札が発行された1868年4月から7か月後の11月に龍馬は暗殺されました。
私も坂本龍馬は長崎のトーマス・グラバー、香港のジャーディン・マセソンの流れで国際銀行家のエージェントとして明治維新に動いていた、と見ておりますので太政官札の構想は「裏切り者」として殺されてしまった可能性は十分あると思います。
今後の日本と公共貨幣
伊藤博文はリンカーン大統領が就任する一年前、1860年に渡米して国立銀行条例を日本に持ち込む。
そして日本銀行が中央銀行になる。
山口薫氏は「もし、伊藤博文が生きていれば何故、民間中央銀行の設立に反対しなかったのか?と聞いてみたい。アメリカではあれだけの血を流して中央銀行の設立に反対したと言うのに」と憤る。
山口薫氏は日本政府が公共貨幣を発行すれば
①バブル(インフレ)を回避し、20年以上続く不況を克服できる。
②政府債務を0、消費税を0にして国債暴落による金融危機を回避できる。
③所得格差を解消して中流階級が復活し、健康で文化的な社会生活が取り戻せる。
④環境にやさしい持続可能な社会、未来を実現できる。
と以上4点を挙げておられます。
そして
「公共貨幣法」を制定してEPMトークンという暗号通貨による決済を進めて行くことによって従来型のバブル形成とバブル崩壊を繰り返す、銀行預金を通じてお金を水増しする「信用創造システム」を迂回しようじゃないかと言っています。
私も大賛成ですので今後も山口薫先生を応援したいと思います。
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